- アルコールを含むお菓子を、知らないうちに子供が食べてしまった!
- または、食べさせていいのかわからない。
- 食べたけど影響はあるのか?
など不安に思う事ありますよね?
大人と同様にアルコール摂取量、症状の出方は個人差があります。
しかし、体が小さく、発達途中の子供は、肝臓の分解機能や脳自体が影響を受けやすい事を忘れてはなりません。
まずは、お菓子の原材料を日常的に確認する習慣を持つこと、もし誤って食べた場合は追って観察すること、将来に備えアルコールとの付き合い方を伝えていく事が、大切になります。
アルコールが使われているお菓子

アルコールが入っていると、明記されている大人のお菓子ウイスキーボンボンのようなもの、ブランデーがスポンジにしみこませてあるものは、注意が必要です。
洋酒に含まれるアルコール分は、香りつけの物が多く通常のアルコールと同様と考えて下さい。
香りを楽しむように設計された市販のものは2~3%と高濃度です。
ケーキのように加熱されているものは、アルコールが飛ぶと言われていますが、アルコールが残っているのも確かです。
缶ビール350㎖アルコール度数5%に含まれる純アルコールの量は、350㎖×0.05×0.8(アルコール比率)=14ℊ
ウイスキー40㎖アルコール度数40度に含まれる純アルコール量は、40㎖×0.4×0.8=12.8ℊ
上記を1ℊに換算すると純アルコールの量は、ビール1㎖で0.04ℊ、ウイスキー1㎖で0.32ℊとなります。
全体量に対し、1%以上アルコールが入ったお菓子には「アルコールが入っている」「お子さんには与えないように」と注意が書きが、されることも増えましたが、法的な規制はありません。
酒類は1%以下のもをノンアルコールとして販売しています。
お菓子は2%でも、大人向けお菓子として販売され、お酒入りと明確な表示がない場合もります。
意外にゼリーや、アイスクリーム、ケーキ、チョコレート、プリン、和菓子などに入っています。
原材料名は「洋酒」「酒精」「粉末酒」と酒の文字が入るので、原材料を確認しましょう。
ゼリーは、食べやすさから小さな子供にあげる機会があります。
贈答用のゼリーやコンビニのゼリーも注意が必要です。
食に関心を向ける意味でも、原材料をチェックする習慣を持って対策しましょう。
子供が食べた時の影響
子供のお菓子とは明確に分ける必要があります。
そのうえで誤って食べないような工夫が必要です。
手の届くところに置かない。蓋つきのお菓子箱を利用するなど、食べないような環境を整えてあげることが周りの大人の役割になります。
少量摂取した場合
少量摂取した程度なら、水分を多めに取らせて様子を見ましょう。
アルコールは30分から2時間ほどで血中濃度がピークになります。
必要なのは観察です。数時間様子を見て症状が出なければ大丈夫です。
もしも異常興奮状態や不機嫌、ふらついて立てない、嘔吐した、水分摂取が出来ない時は、医療機関へ迷わず相談の電話を掛けましょう。
呼吸が、不規則・不安定な場合、体が冷たい、揺すって呼びかけても反応しない時は、急性アルコール中毒の危険性がありますので、救急対応が必要です。
摂取量が多い、または、体の小さい幼児であれば、特に注意しましょう。
未熟な脳への影響は?
お菓子のように少量であれば、脳への悪影響が及ぶことは考えにくいです。
習慣的な飲酒が無ければ心配いりません。
脳への影響は、成人男性であれば15年~20年、女性で5~10年、未成年者は数か月から2年で身体的にも、精神的にも依存症のリスクがあります。
未成年のほうが、依存症への期間が短い事も知っておかなくてはいけません。
大量飲酒で脳萎縮が認められ、5年以上のアルコールの乱用または、大量飲酒の経験のある高齢者は、そのような経験がない高齢者と比べ、認知症の危険性が4.6倍、うつ病の危険性が3.7倍と報告されています。(参考:厚生労働省のe⁻ヘルスネットより)
アルコールは、飲酒運転やうつ病など正常な判断を鈍らせ、二次的に事故につながるケースもあります。
もし、お菓子だから、少量だから、子供が欲しがるからという親の知識不足から、子供に与えることがないようにしたいですね。
実際にこんなことが起こっている
アルコール入りのクッキーを食べた幼児が、千鳥足になったケースや、ブランデー入りのパウンドケーキを食べた、小学生が嘔吐したケースがあります。
いずれも症状は軽く、通院の必要性はなかったとのことです。
親が原材料をよく確認せずに与えてしまったことが原因です。
アルコールとの付き合い方を伝承する
アルコール飲料に寛大な日本。四季折々、冠婚葬祭、文化とともにアルコールに接する機会は多いものです。
アルコールのメリットは皆さんが体感しているようにストレスを緩和し、人間関係を円滑にしてくれくれる力を持っています。
しかし、アルコール分解能力は、個人差が大きく、まったく飲めない人もいます。
また、コンビニでは「売れるから」を理由に、9%のジュースのような顔をしたお酒が販売されています。
容易に手に入ります。お酒を飲み始めた年齢の子に飲みやすいと、お酒への間口を広げているのも事実です。
子供には、お酒は分解能力には個人差がある事、人に強要しない事、ペースを守る事、自分の体を大切にし付き合っていく事を、折に触れ伝えていかなくてはいけません。
アルコール入りのお菓子を子供が欲しがる場合、取り上げるのではなく、お酒のメリットやデメリットも両方伝えていく事が求められています。
筆者は小さい頃に父親にビールを飲まされ、酔った父親に「馬鹿になる」と言われ、怖くなって吐こうと努力した経験があります。
自分で飲ませて、ひどい親だ…くれぐれも子供の不安をあおらないでくださいね。
※要点
- 食に興味を持つ。お菓子のパッケージは原材料を確認する。
- 少量飲んだ場合は水分を取らせ2時間様子を見る。
- 折に触れ、子供にアルコールのメリット、デメリットを伝えていく。
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